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世界では脳死者からの臓器提供による臓器移植がごく普通の治療となってきている。心臓移植も2005年にはアメリカで年間約1800、ドイツでは年間約400例がおこなわれた。

心臓移植(1989ー2005)アジア・中近東

アジアの諸外国の中でも日本は未だに大きな遅れをとっている(図表)

日本人の患者さんが日本で移植が受けられないがためになぜ海外で待たなければいけないのか、その背景は?

  1. 日本の臓器移植法の不備:ドナー・カードの所持と、家族の同意が必要という世界ではない二重の制約があるために提供可能な臓器の多くが移植のために利用されない。
    その上、15歳以下のドナーを認めないという制限も存在する。
  2. 医師、患者の信頼関係不足:日本では昔から”医療は医師が全責任を持っておこなうもので患者はその指示に従っていれば良い”という風潮があるため、治療に不満が出た場合にはおたがいの信頼関係は容易に崩れる。また治療の成績に関してはその医療に係わる医師の自己申告であることから、中には信憑性に欠くデーターも発表されるためにますます信頼関係が築かれにくい。そのような現実が臓器を提供する意思の表明であるドナー・カードを所持する人が少ないことや、脳死状態を宣告された人の家族は臓器提供に同意できないことに関連しているのではないか。
  3. 国民の脳死移植に対する不認識:脳死とは脳の機能の全体が消滅している状態を言うのであって、いわゆる植物人間といわれるような脳の部分的損傷のある状態ではない。そのような教育を若いうちにおこなうべきである。


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